デロイト トーマツが「スポーツビジネスコミュティ」始動。佐藤琢磨やREAL RACINGも参加しスポーツの垣根を超える発展に期待

 ビジネスコンサルティングのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下デロイト トーマツ)は3月14日にオンライン記者会見を行い、同社がサポートを続けるスポーツチーム、アスリートらと共に「スポーツビジネスコミュニティ」の始動を発表した。

 モータースポーツからはインディカー・シリーズ、チップ・ガナッシ・レーシングの佐藤琢磨とスーパーGT GT500クラスのAstemo REAL RACINGの金石勝智監督と塚越広大、松下信治が出席した。

 冒頭に佐瀬真人代表執行役社長が挨拶し、「新たなる経営資源をコミュニティに求め、人、モノ、金、情報に次ぐ資源としてスポーツの世界に取り込んで社会変化を起こし日本にインパクトを与えたい」と抱負を語った。

 リリースによれば「スポーツビジネスコミュニティは、従来のデロイト トーマツと選手・チームの間の1対1の関係性や競技・種目の垣根を越えて、双方向の“n対n”の関係性を通じて日本のスポーツビジネスの発展を促し、さらに、スポーツを基点にデジタルテクノロジーも活用しつつ、地域社会の活力向上や日本の産業競争力の強化につながる様々な社会課題の解決に寄与する取り組みを展開することを目的にしています」とし、スポーツビジネスの人材育成の取り組み、次世代アスリート育成の取り組み障がい者支援、Well-being推進の取り組みを3本の柱にして、スポーツの垣根を越えテクノロジーも融合させながら、取り組んで行くと言う。

 この会見にはサッカーJリーグのFC今治(J3)と岡田武史氏やプロBMXチームのGANTRIGGER(ガントリガー)らを始め、様々なスポーツのアスリート、チームが参加。同社が広い視野であらゆる競技をサポート続けていることがうかがえた。

 マイクを渡された琢磨は「20年以上海外のモータースポーツで戦い続けてきましたが、デロイト トーマツからはエンジニアも来てレースのデータ分析もしていただいていて、今年もチップ・ガナッシと共にデータ解析をしていただく予定です」

「また僕の脳の研究もしていただいたり、同じ研究をHRS(ホンダ・レーシング・スクール)の生徒たちにもしていただいてます」

「それぞれのコミュニティ同志が互いを知って広めていく、多くのプロフェッショナルと垣根を越えてスポーツ文化を広め、地域活性やそのプラットフォームから夢にチャレンジしていければ素晴らしいと思います」とコメント。

 また今年の抱負について聞かれると「チップ・ガナッシは過去16度もチャンピオンに輝いた素晴らしいチームです。今年はオーバル5戦のみの参戦ですが、インディ500の3勝目を目指して頑張りたいと思います」と意気込んだ。

 スーパーGT GT500 Astemo REAL RACINGの金石監督は、「昨年よりテクニカルパートナーとしてサポートしていただき、サーキットの現場でデータの解析もしていただいています」

「また最終戦にデロイト トーマツの100名を越えるサポーターの方にも応援に来ていただきました。さらに私たちもプロのBMXの観戦に呼んでいただいて、大変勉強になりました」と昨年の交流の様子を話した。

 塚越広大も「デロイト トーマツさんにサポートしていただけると大変心強いですし、また外のスポーツに触れる機会もいただきました」と語り、松下信治も「レース中の無線を聴きながらデータを分析していただいたり、他にもフェンシングの選手とトレーニングの意見交換をして参考にさせてもらいました。今年はぜひチャンピオンを目指して頑張りたいです」とコメントした。

 単なるスポンサー、サポートという形を越えてモータースポーツに取り組みつつ、さらに他のスポーツとのコミュニティを確立していくデロイト トーマツ。アメリカのインディカー、そして日本のスーパーGTでどのような成果が現れるか楽しみだ。
 

インディカーに参戦する佐藤琢磨を2023年もサポートするデロイト トーマツ

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